しょっつるの仕込み

しょっつる醸造の根本は自然に委ねること。余計なものは何も加えない。

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新鮮なハタハタを天日塩に漬け、仕込み樽に入れ重石をして、ときどき櫂棒でかき回して空気を入れるだけであとは基本的に何もしない。

ただし醸造期間中は、温度や発酵環境に細心の注意を払う必要があり、まったくの手放しというわけにはいきません。
とはいえ人が出来ることは、発酵がより良い状態で行われる様に手助けをするくらいで、あとは自然のチカラを見守り、ただひたすらに待つ以外ありません。


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その後1~2年ほど経てばじわじわと発酵し、タンパク質がアミノ酸に分解される。身は分解され溶けて液状に。
熟成期間は長ければ長いほど、まろやかさと芳醇さが増していきます。


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ドロドロの味噌のような濃厚な原液を漉し布で濾過すると、琥珀色に煌めく澄んだ魔法の一滴が抽出される。
あとは加熱処理をすれば、長い眠りから覚めた「秋田のハタハタしょっつる」の完成です。


大量生産はできません

1tのハタハタから作れる魚醤は、多くて500リットル。
水も調味料も保存料も何一つ加えない天然の旨味調味料のため決して大量生産がかないません。
大量生産できれば、より安価で身近に、多くのお客様にお試し頂く機会が増えることは分かっていますが、ハタハタしょっつるの本来持つ品質を維持し、良い物を造るためには現在の工程・量を踏み外す事はできないのです。

しょっつるは調味料としての計り知れない可能性を秘めている

調味料としての計り知れない可能性を秘めているハタハタしょっつる

とにかく臭いが気になるというのが魚醤の印象ですが、ハタハタだけで仕込むと臭いがほとんど気になりません。
火を通せば塩辛さは甘さとコクに変わり、クセがなくなり、味によりいっそう深みと厚みを加えてくれます。

魚醤の中でも特に「ハタハタしょっつる」の場合、旨味成分のグルタミン酸や甘み成分のアラニンなどが多く含まれているのが美味しさの元になっています。

鍋だけでなく、実は様々な料理に使えるという事をもっと知ってもらいたい。ハタハタしょっつるは調味料としての計り知れない可能性を秘めているのです。


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